予防接種Q&A暫定版

 このQ&Aは、まだ暫定的なものなので、今後適宜追加・修正されることがあります。
Q1. 予防接種を外国人に対して行うに当たり、当該市町村区域内に居住する外国人を確認する方法を教えてください。
A1. 昭和29年通知のとおり、外国人登録をもって居住地の確認を行うことが適当ですが、外国人登録を行っていない者については個別に居住事実を確認した上で判断してください。

Q2. 予防接種法第3条第2項の「区域を指定」する場合、一市町村を一区域とするものか、一市町村の一部地域を指定することもできるのか。
A2. 一市町村でも、一市町村の一部地域でもを「区域」として指定することがきます。

Q3. 麻しん、日本脳炎の予防接種実施時期(接種月)について、予防接種実施要領には記載されていませんが、従来どおりの扱いでよろしいでしょうか。
A3. 今回の改正により、実施時期に関する規定がすべて削除されましたが、これは、各地域の疾病の発生状況、流行予測等を市町村ごとの個別事情を勘案して、最も有効な時期に実施していただこうとするものです。
 したがって、一律に麻しん予防接種の実施時期として7月、8月の実施を禁じたり、日本脳炎予防接種の実施時期を4月から8月までの間に限定する必要はありません。

Q4. 定期の予防接種の対象者の内「生後3月から生後90月に至るまでの間にある者」について、具体的な事例により接種対象期間を紹介してください。
A4. 平成6年10月1日生の方については、平成7年1月1日から平成14年3月31日までに行う予防接種が定期となり、また、平成6年10月2日生の方については、平成7年1月2日から平成14年4月1日までに行う予防接種が定期となります。

Q5. 接種対象年齢と標準的な接種年齢(接種標準年齢)のそれぞれの語意を説明してください。
A5. 接種対象年齢とは、予防接種法施行令に定められた定期の予防接種の対象者の年齢を示したものです。
 接種標準年齢とは接種対象年齢の中でも、好発時期その他それぞれの予防接種の特性からみて、接種により望ましい年齢として、市町村長が実施計画等を策定する際に参考となるように示されたものです。
 各市町村においては、感染症サーベイランス等から得られる地域における疾病の流行状況等を勘案した上で、適切な予防接種の実施計画を策定してください。
 ただし、接種標準年齢を外れても、接種対象年齢にある者は、当然、定期の予防接種対象者ですから予防接種を行うことは可能です。
 なお、希望者に対して医師が自らの判断で行う任意接種についてまで、拘束するものでないことは言うまでもありません。

Q6. 接種標準年齢者に対しては個別通知を行っていますが、その時期に予防接種を受けられなかった者で接種対象年齢の者に対して、更に個別通知等により接種の勧奨を行うべきでしょうか。
A6. 接種標準年齢で予防接種を受けることができなかった者についても、接種対象年齢者であれば、接種機会を確保するという観点から、できるだけ個別通知等により勧奨することが望ましいと考えます。

Q7. 個別接種と集団接種の大きく異なる点は何か。
A7. いずれれの接種形態であっても、医師が予診を十分に尽くすことにより、事故の発生を回避するという目的に変わりはありません。しかし、日ごろから被接種者に接している医師による予診・接種は、被接種者の既往症、体質等を十分に理解した上で判断できること、保護者と接種医の意思の疎通が円滑に行われること、十分に予診の時間を確保できること、子供の体調に合わせて接種できることなどから、安心して接種を受けられるという利点があり、より安全な予防接種形態といえます。

Q8. 集団接種から個別接種へ移行するに当たっての猶予期間はどのくらいあるのでしょうか。
A8. 地域(市町村)によってそれぞれの事情がありますから、移行の期限は設けていませんが、個別接種を原則化するのはA7で述べたような趣旨によるものです。したがって、できる限り速やかに個別接種に移行するとともに、移行期間中においても十分な予診を尽くし、安全な予防接種の実施に努めてください。

Q9. 集団接種で行う予防接種がBCG及びポリオに限定されているのなぜですか。
A9. 予防接種は、個別接種で行うことを原則としておりますが、BCGについては接種方法が特殊であり、全ての一般開業医において接種を行うことは困難であること、ポリオについてはワクチンウイルスにより未接種者に二次感染する可能性があるため、地域毎に一斉投与を行う必要があることから、当面集団接種を行っても差し支えないこととしております。

Q10. 学校における集団接種の場合、限られた時間に多くの対象者に接種しなければならないため、基準にある1時間当たりの対象者数どおり実施することは困難だと思われますが。
A10. 個別接種により難いために集団接種によらざるを得ない場合に、できる限り安全な予防接種を実施していただくための目安を示したものです。
 したがって、できる限り基準にしたがって実施していただきたいと考えますが、いずれにせよ、大切なことは予診を尽くした安全な予防接種を実施することであり、このような趣旨を十分理解の上実施してください。
 なお、平成4年12月東京高裁判決では、従来の「医師1人1時間当たりの接種人員100人という体制については、適切な予診を行うには程遠い体制」と判示されています。

Q11. 医療機関(医師)数が少ない等、地域(市町村)の実状として個別接種への移行が将来的にも困難な地域が存在しますが、この様な場合でも将来は個別接種を実施にしなければならないのでしょうか。
A11. 医療機関における個別接種によりがたい場合は、予防接種に適した施設において集団接種を行っても差し支えありませんが、この場合においても、予防接種実施要領及び予防接種ガイドラインに沿って予診を十分尽くせる体制を整備してください。
 なお、将来的には、当該市町村外の医療機関等にも協力を求め、個別接種方式での接種を選択できるようにするなど自治体としても様々な工夫をしてください。

Q12. 予防接種ガイドラインに記載されている集団接種の方法を、100%遵守できない場合には予防接種を実施できないのでしょうか。例えば、ポリオ接種については経口投与のため、他の接種に比べて接種に要する時間が少ないと考えられるのですが。
A12. 集団接種方式による予防接種実施計画(年間計画)を策定する段階では、できる限り安全な予防接種体制を整備するという観点から、予防接種実施要領及び予防接種ガイドラインに沿った計画を策定してください。
 ポリオ接種についても、予診の方法やそれに要する時間は他の予防接種と同様ですから、単に接種(投与)に要する時間だけに着目した実施計画(医師2名体制で60人接種、等)を策定することは避けなければなりません。
 なお、予防接種実施要領及び予防接種ガイドラインに沿って予防接種を実施した結果、医師1人に対する1時間当たりの接種者数が必ずしも当初計画どおりとならないことは予想されます。

Q13. 予診票の紙色を、色分けする理由は何でしょうか。
A13. 個別接種体制では、一人の医師が同じ日に多種の予防接種を実施することが予想されますから、接種時における混乱を避けるための工夫の一方策として、予診表の紙色をワクチン毎に変えるという方法を例示したものです。

Q14. 従来から使用している問診票を平成7年3月31日までの間、予診票として使用しても差し支えありませんか。
A14. 「予防接種の実施について」(平成6年8月25日健医発第962号厚生省保健医療局長通知)に記載されているとおり、予診票の様式は平成6年10月1日より新しいものとなっていますが、既に当該年度に必要とされる問診票を用意した市町村については、従来の問診票に必要項目を追加して使用することは差し支えありません。

Q15. 予診票を修正(削除、追加)して使用しても差し支えありませんか。
A15. 予診票の項目はどれも必要なものですから、原則として削除せず、予診の際に医師が必ず確認するようにしてください。 なお、被接種者の当日の健康状態をより適切に判断するためにその他の項目を適宜追加することは差し支えありません。

Q16. 予診票に、ガンマグロブリン注射及び先天性免疫不全について質問がありますが、保護者には分かりにくいものですが、必要でしょうか。
A16. 医師がワクチンの効果、副反応の発生の可能性を予測するために必要なものです。

Q17. 予診票の記載事項の確認は、医師でなければなりませんか。
A17. 予診票は、医師が問診、検温及び視診、聴診等の診察を行うためのものですから、予診票の最終的な確認は必ず医師が行ってください。

Q18. 予防接種を集団接種により行うこととした場合に、予診に要する時間を短縮するため、検温をあらかじめ家庭で行ってもよろしいですか。
A18. 予防接種を行う時点における健康状態を正確に把握し、接種の適否を判断する必要があるので、接種会場において必ず行ってください。

Q19. 電子体温計は測定値ではなく予想値を表示しますが、検温に電子体温計を使用してもよろしいでしょうか。
A19. 予診を行う医師の判断により電子体温計を使用することも可能です。
 なお、検温の結果については医師が判断することとなります。

Q20. 予診の際、体温が37.5℃ちょうどの者は、明らかな発熱を呈している者に該当するのでしょうか。
A20. 明らかな発熱の状態には個人差がありますから、被接種者の日常の健康状態を考慮して、予診に当たる医師が判断するものです。
 なお、予防接種ガイドラインに示すように37.5℃を超えている者は、通常の概念として明らかな発熱を呈している者として扱いますが、37.5℃以下の者を発熱を呈している者と判断することを妨げるものではありません。

Q21. 予診の際には、問診、検温のほか視診、聴診を全員に行わなければならないか。
 医師による予診票の確認の後、視診により必要と認めた者についてだけ、聴診を行うことで差し支えありませんか。
A21. 視診、聴診は予診の一部ですから、全員に対して必ず行ってください。

Q22. 接種不適当者から、強い接種希望があった場合の対処はどのようにすればよいでしょうか。
A22. 接種不適当者である旨を十分に説明し理解してもらい、当日の接種は行わないでください。

Q23. 生まれてから今までに特別な病気にかかり、医師の診察を受けている者に対する予防接種には、かかりつけ医師の許可が必要でしょうか。
A23. かかりつけ医師による接種を勧めてください。

Q24. けいれん発作後1年以内であっても、医師の判断により接種可能でしょうか。
A24. けいれん発作が1年以内にあった者については、接種要注意者として扱い、医師が被接種者の健康状態を十分観察の上接種の可否を適切に判断してください。

Q25. 接種施設に備えて置くべき救急対策備品については、市町村が経費負担、管理するのでしょうか。
A25. 各市町村の実情に応じて対応してください。

Q26. 予診票に医師のサイン欄がありますが、サインでなければなりませんか。
A26. このサイン欄は、医師による十分な予診を確保するという観点から、予診票の質問事項に沿って医師が予診を尽くしたことを確認するために設けたものですから、医師本人による押印を妨げるものではありません。
 また、あくまでサインであって、フルネームを書く必要はありません。

Q27. 予診票(個別接種用)に保護者サイン欄がありますが、予防接種法第2条に定めらている保護者のサインでなければなりませんか。また、予診票(集団接種用)の保護者の印欄に押印されていない場合はどのように対処すればよいでしょうか。
A27. 医師が予診を十分に行い予防接種実施の適否を適切に判断するというために、被接種者と日常生活を共にしており既往症や接種当日の健康状態を十分に把握している者が同行する必要があります。予防接種法第2条に定める保護者以外でなければ絶対にダメだという訳ではありませんが、保護者に予防接種の意義を十分理解していただき、子供に対する責任ある行動をとっていただけるよう自覚を促してください。
 また、保護者の印欄を設けている目的は、接種会場に保護者が同伴しない場合に予め保護者の意思を確認するためのものですから、接種会場に保護者が同伴する場合には押印されていなくても差し支えありませんが、保護者が同伴しない場合には保護者の意思確認を行ってください。

Q28. 予防接種ガイドラインの「第4 予防接種の実施」中の「一般的注意」として、予防接種後1カ月間は緊急性のない手術は原則避けることが望ましいとありますが、なぜでしょうか。
A28. 一般に、予防接種後1カ月間程度は副反応が出現する可能性があるからです。

Q29. 予防接種当日の入浴は差し支えないこととなりましたが、被接種者に対して積極的に説明するべきでしょうか。
A29. 積極的に入浴を勧めるものではありません。あくまでも差し支えないということです。

Q30. 予防接種済証は必ず交付しなければならないでしょうか。
A30. 「予防接種法及び結核予防法の一部を改正する法律等の施行について」(平成6年8月25日健医発第961号厚生省保健医療局長通知)の「第六 予防接種済証の交付」に記載されているとおり、予防接種を行った者はすべての場合において予防接種を受けた者に対して予防接種済証を交付してください。ただし、母子健康手帳を所持する者に対して接種した場合は、予防接種済証の交付に代えて母子健康手帳に証明すべき事項を記載してください。

Q31. 予防接種済証の交付に代えて、母子健康手帳に必要事項を記載する場合、予防接種の種類、接種年月日及びロット番号等を記載することとなっていますが、予防接種済証にロット番号の記載欄を加えてもよろしいでしょうか。
A31. ロット番号の記載欄を加えることが望ましいでしょう。

Q32. 予防接種済証に代えて、健康手帳や健康カードに記載する方法をとっても差し支えありませんか。
A32. 予防接種済証に記載すべき必要事項を網羅していれば差し支えありません。
 この場合、被接種者の利用の促進を図るため、所定の大きさを変更することも差し支えありません。

Q33. 予防接種台帳に代えて、個人カード(台帳)による事務を行っても差し支えありませんか。
A33. 記載事項が網羅され、記録が適切に管理されていれば差し支えありません。

Q34. 市町村長又は都道府県知事以外の者が予防接種を行った場合に発生した予防接種による健康被害は、予防接種法に基づく健康被害救済制度の対象となりますか。
A34. 予防接種法に定められている定期の予防接種に相当する予防接種とみなされる者を受けて生じた健康被害については、予防接種法に基づく救済制度の対象となります。


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Nov. 5, 1996